平成18年1月14日、07:30。
隣の布団に、なんだかいつもと違う奥さんがいる。
寝ぼけながら「どしたん?」と聞くと、
奥「・・・破水したかも・・・わからん・・・・・・」
な、なに~~~~~~~~~~!?
奥さんがとりあえずトイレに。私はパソコンを立ち上げ、破水と尿漏れの違いを調べる。
俺「とりあえず、きっかけがあって出るのが尿漏れで、なんか動いているだけで出てくるのは破水みたいやで」
奥「・・・やっぱり、なんか、出てる・・・」
病院に行く準備をしながら様子を見ると、ますます破水の確信。
会社の予定をキャンセル。
土日の予定は完全にひっくり返りました。
奥さんはちょっとパニックしていますが、前々から入院準備だけはしていたので、基本的に問題なし。
車の後部座席にビニールとバスタオルをひき、奥さん乗せて出発しました。
病院到着。なんでこんなに車がある?今日休診やろ?
ってくらい車がある。駐車場満杯。
ちょっと離れた場所まで行く羽目になった。
こういったところでナーバスになる。
09:00、産科・婦人科に到着。
奥さんだけ奥へ連れて行かれ、「破水ですね」とあっというまの結論。
即座に陣痛室(分娩室に入るまで安静にしている場所)に入る奥さん。
看護士さん?に、「今日一日様子を見て、陣痛が始まればそのまま出産、陣痛が始まらなければ促進剤を使います」と言われる。
この内容を、私と奥さんの両親に連絡。
奥さん両親には、文書作成の必要もあり、一度来て貰うことに。
10:00、ご両親到着。
入院に必要な書類作成。陣痛室には、ダンナか母親、それも一度に一人しか入れないということで、交互に陣痛室に入る。
奥さんのご両親には、「陣痛とかが押し迫ったら連絡します」ということで一度ご帰宅願い、私が付き添いに。
こりゃ長丁場になるな・・・と、私は一旦外出し、昼食を食べ、本を数冊購入。
14:00頃から、陣痛始まる。10分に1度。
やはり陣痛は陣痛と分かるらしい。
時計を見ていると、確かに10分おきに陣痛来てる。
なんだか良く解らないけど、隣の陣痛モニターの数字を見てオロオロする。
16:00時には、3~5分間隔になる。
相当キツイらしい。
この調子だと今日中に出産、誕生日は14日か・・・と思ったりする(前振り)。
両方の親に、今日遅くなりそう。変化があったら電話します。と伝える。
さて、これからが長かった。
陣痛の感覚が3分に固まったな~と思えばまた5分になったり。
陣痛の強さ自体はどんどん強くなってるらしく、奥さんがちょっと辛そう。
でも陣痛が収まった時には「イェーイ」とかやってるからまだ大丈夫そう。
しかし、なんだか確実に出産に近づいていることだけは分かる。
「そういうふうにできている」というタイトルの本があったよな・・・
とか思いながら、背中をさすったり、腰を押したりする。
22:00、陣痛はやはり3~5分おき。
看護士の方に、「見込み、いつ位ですかね~」と聞いてみる。
看「まだまだかかるよ~」
私「5時間くらいですかね~?」
看「もっとかかります。朝までに生まれるかどうか・・・」
正直、かなり長時間を想定して聞いた5時間でしたが、甘甘だったようです。
これまた両方の親に連絡。
私の親はとりあえず来静を見送り、奥さん両親にはまた変化があったら連絡する、と何回目かの同じセリフ。
陣痛室には、当初私たちともう一組がいたのですが、そのうち電話があったらしく、もう一床が準備されました。
やって来た人は、そうとう進んでいるらしく、「もう立てない・・・!」とトイレにも行けない様子。
来て15分ほどで分娩室。さらに15分ほどで出産。
1時間であっと言う間に出ていってしまいました。
経産婦強し!初産婦は大変!
平成18年1月15日、02:00
なんとなく開き直ってくる。
陣痛始まって12時間。
こりゃ長いや!という腹ができてくる。
奥さんが腰を押せといえば押し、水くれと言えば渡す。
合間にうとうとしたりする。
それにしても喉が痛い。咳が止まらない。
奥さんも咳をする。咳の音が陣痛モニターから聞こえてきて焦る。
BGMは、ディズニーのオルゴールアレンジがエンドレス。
陣痛室にはいつのまにか4組いる。
いずれも破水した様。
そのうち一人が、まだ進行が遅いということで、一旦違う部屋に移され、別の妊婦さんが入ってくる。かなりラッシュしているらしい。
その新しい人の進行が早く、看護士さんらがそちらにかかりきりに。
そうこうしている内に、外が明るく。もう06:00です。
隣の奥さんが出産間近。分娩室に行こうとした時に、奥さんが我慢できずにナースコール。
来た看護士さんが「もう完全に開いてます。分娩室行きましょう」。
え~!?
まだ陣痛が1~2分おき、とかわからんかった。
奥さん我慢しすぎ。
07:00分娩室へ。
私は奥さんのご両親に連絡。来て貰うことに。
それからはひたすら待ち時間。
ひたすらひたすら待ち時間。
義父さんから「実感どう?」と聞かれても、正直よくわからない。
赤んぼうの泣き声が聞こえるたびにビクっとする。
で、待ちくたびれてウトウトしだしたころ。08:45に呼ばれる「生まれましたよ~」。
ガラス窓ごしに見る。ちいさい赤さん。
誕生は08:19、体重は?・・・2370g。柔ちゃんとこより小さいな。
頭は・・・そんな大きくないか。
体は、やはりちょっと華奢。同タイミングで生まれたお隣さんの、3000gオーバー赤さんと比べると、ちょっと弱々しい。
でも、なんだか必死に呼吸してる。足を元気に動かしている。
片目が明いた。すごいパッチリしてる。誰似だ?正直よくわからない。
冷静に見ると、子泣き爺とネズミ男を足して2で割ったような感じ。
おいおいおい。動いてるよ!指長い~。
鼻をピクピクしている。お前、どこでその奥義を(私がやたら動かせるので)。
うちの両親に電話。なんか私の母親が感極まってる。
今後、私が動ける時に静岡に来ると言う話をまとめる。
奥さんと面会できたのはそこからさらに1時間
奥さん、思いっきりスッキリした顔。
元気そうでよかった。時間かかったから正直不安でした。
二人で赤さん見て、あーだこーだ言う。
どうやら鼻の形は良いらしい。「アゴもある」、なんじゃそりゃ。
さすがに奥さんも疲れてるし、私もへとへと。
入院のセッティングをした後、奥さんご両親にあとをまかせて帰宅。
なんとかアパートに帰って(13:00)、等ブログに一筆書いて、飯食って・・・
いきなり襲いかかる悪寒。ブルブル震えてきた。
一つは疲労、もう一つが咳のしすぎと思われます。
咳をするたびに、頭の血管切れそうです。
体のバランスが大きく崩れたようです。
目覚まし時計を夕方にセットして、丸まって布団に。
17:30に一度起きて、今これを書いてます。
寒気は継続中。
これから薬飲んで、冷えピタ君つけて寝ます。
ものすごいドタバタした、予定外の出産でしたが、結果としては土日。
最初から最後まで付き添えました。
出産の手伝いが出来ことが正直嬉しいです。
何となく、赤さんが気を利かしてくれたような気も。
両親、奥さんの両親、お医者さん、看護士さん、そして、いろいろとやさしい言葉をかけて下さった皆様、本当にありがとうございました。
新しい駅南生活者、よろしくお願いいたします。
・・・そういえば、ハンドルネームどうしよ・・・
(名前自体はもう決めてます)。
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