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2009年2月 8日 (日)

安い土地の理由(後編)

前編に書いたとおり、紹介して貰った格安の宅地は「市街化調整区域」の「住宅用」の「更地」でした。

私程度に半端に分かっている人間には、異常な土地です。

「市街化調整区域」の「更地」には、基本的に家を新築することはできないからです。
それを宅地として販売するのは不条理です。

で、よくよく調べて行くと、一定の要件を満たせば家は建てられる様です。
「市街化調整区域」の「要件付」という扱いで。

ものすごく大雑把に言うと
・昔から保有している土地の、同じ目的の建物なら建て替えOK
・昔からの住宅地域として県に認められている場所なら新築OK
・既存の住宅地(市街化区域)と一体化してる場所なら新築OK
・道路整備とかで立ち退きをくらった人なら新築OK
注:多分間違ってます。そのような土地を購入される場合は専門家に確認してください。

自分で調べるという方、スタートはこちら(ゴールは遠いですよ)。
静岡市市街化調整区域内における開発許可の基準等に関する条例

隣接道路の件もあって、この土地は無い方向で保留。
この周辺って、土地が広い割には宅地になってなくて水田が多いな~とは思ってましたが、そんな理由があったんですね。

このほかの安い土地には「市街化区域」の「農地」の「更地」なんてのもありました。
「市街化調整区域」よりはマシですが、これもクセのある土地です。

「市街化区域」の「農地」は、農地以外への転用(例:住宅の建築)が比較的簡単にできます。
市街化する区域なので、「農地を宅地に変えるよ」という届けだけで良いようです。
(「市街化調整区域」の「農地」は、用途の変更や取引が厳しく制限されています)

しかしもともとが農地。電線はともかく、水道管などが近くに無い可能性が高いです。
さらに道路に比べて土地が低い場合は、土を持ってきて埋立造成する必要があります。
水道の引き込み、下水道引き込み(又は浄化槽設置)、土地造成、地盤改良など、土地価格+数百万の出費を覚悟する必要があります。
これだけすると、周辺の土地価格と同等(場合によっては以上)になる事が多いかな。

どちらにしましても、安い土地ってのはクセがありますね。難しい・・・

最後に。
半可通の為の静岡市土地情報探し。

静岡市 都市計画情報
市街化区域・市街化調整区域・用途地域なんかを確認できます。
小字まで載った地図なので、好きな方は楽しめると思います。

静岡県第三次地震被害想定結果のページ
東海地震があった場合、どの地域でどれだけの被害が出るかを予測した結果です。
表層の地質、深い所の地盤、東海地震で予想される震度、火事・崖崩れ・津波なんかの被害の大きさ、なんかを地図上で見ることができます。

これを見ていくと「お客さん、なんだか詳しいですね」と言ってもらえます。
その後、数倍の知識と経験でいいように扱われると思いますが・・・

最後と言いながら・・・
静岡市の都市計画情報を見ると、まだまだ道路ができますね。
一つは150号。今はバイパスを建設中ですが、旧150号も変える予定みたいです。
旧150号を安倍川から東に進むと、大浜街道との交差点からグネグネし始めますが、これを真っ直ぐにする計画です。
高松~敷地の太い道、31アイス-とんかつうんの-西松屋-静銀-焼肉京城園の、あの道に繋がります。
そしてもう一つの計画、池田と丸子を結ぶ丸子池田線。
今は済生会病院付近で終わってますが、そこからさらに直進して日本平動物園付近まで伸びるようです。
(どんな風に伸びるの?と興味を持った方は、静岡市の都市計画情報ページへどうぞ)
それから登呂公園と高松浄水場の北を走る「西脇大谷線」とか・・・
いずれも、現在は住宅建ちまくり、その住宅街をブッチギル計画です。
石田街道の拡幅だけで10年以上かかってるし、全部の道路ができるまで何十年かかるんだろ・・・

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